給湯器の水漏れの原因とは?放置すると起こるトラブルも紹介
給湯器の水漏れでお困りではありませんか?
急に水漏れが発生すると、慌ててしまいますよね。
水漏れが発生したときは、正しい応急処置を行ったうえで業者へ依頼することが大切です。
本記事では、給湯器の水漏れの原因と、被害を最小限に抑える方法、放置すると起こりうるトラブルもあわせて紹介するので、水漏れが起きてお困りの方はぜひお読みください。
給湯器から水漏れが発生する原因
最初に、給湯器の水漏れを引き起こす、主な4つの原因を紹介します。
正しい応急処置を講じるためにも、まずは原因を確認しておきましょう。
原因①経年劣化
給湯器からの水漏れの原因として多いのが、本体の経年劣化によるものです。
内部の配管が錆びたり、ゴムパッキンに亀裂が入ったりすると、そこから水が漏れ出します。
一般的に給湯器の耐用年数は10年程度とされているので、これ以上使用している場合は、経年劣化による漏水が疑われます。
給湯器のカバーを外して、どこから水が漏れているのかを目視してみましょう。
原因②配管の凍結
冬季に、本体内部の配管が凍結により破損し、水漏れするというケースも多くみられます。
水は凍結すると膨張して体積が増えるので、配管に圧力がかかり、破損してしまうのです。
なお、凍結による水漏れは寒冷地より、比較的暖かい地域で冬季に発生するケースが多いといえます。
寒冷地では凍結への対策がとられた給湯器が多いためです。
暖かい地域で、冬場、気温が急激に下がった際に、このような被害が起こりやすくなります。
気温が低い時期に給湯器から水漏れが発生している場合は、凍結によるものかもしれません。
原因③設置時の施工不良
残念ながら、不適切な設置工事による水漏れも考えられます。
無理な配管接続によって負担がかかり、漏水が発生します。
給湯器の設置からあまり時間が経過していないケースが多いので、工事後まもなくして漏水が発生した際は、対応した業者へ問い合わせてみましょう。
原因④水抜き栓からの水漏れ
「水抜き栓」から漏水が発生しているケースもあります。
水抜き栓は、凍結防止や配管内の圧力調整、点検時の排水を目的とした栓です。
いずれの排水も、給湯器の本体の故障を避けるためのものなので、短時間であれば問題ありません。
長く使っていなかった給湯器を再び使用するときに、本体内部の圧力が高まる場合があります。
このような際、圧力調整を目的として水抜き栓から余分な水が排出されます。
ただし、水抜き栓からあまりにも長い時間、水漏れが続いているようであれば、給湯器の故障の可能性も視野に入れましょう。
給湯器の水漏れを発見した際の対処の手順
続いては、給湯器の水漏れが発生した際の、一次対処の方法を4つのステップに分けてお伝えします。
業者が到着するまでには時間がかかるので、状況をこれ以上悪化させないためにも、正しく対処しましょう。
手順①給湯器の電源を切る
水漏れの発生を確認したら、まずはリモコンで給湯器の運転をOFFに設定したうえで、本体のコンセントを抜きます。
漏水している状態での運転は、機器への負担が大きく、また感電のリスクもないとはいえません。
なお、リモコンで本体の運転を切る前に、コンセントを抜かないように注意してください。
パソコンをはじめとする電子機器と同じで、いきなり主電源を落としてしまうと内部の電子機器がダメージを被るおそれがあります。
手順②水漏れ箇所を確認する
次に、漏水箇所を目視してみましょう。
給湯器の外からでは状況がわかりにくいので、本体のカバーを外して内部も確認してみてください。
本体内部からの漏水なのか、あるいは配管との接続部分なのかなどの、大まかな状況がわかるだけでもとるべき対応がはっきりし、業者へのスムーズな修理依頼が可能になります。
ただし、漏水の発生箇所が特定できないからといって、機器を分解することは控えなければなりません。
専門知識がないと危険がともなうほか、新たな故障の原因にもなりかねないためです。
手順③給湯器の給水元栓を閉める
水漏れ箇所の確認が済んだら給水元栓を閉じ、さらなる水漏れを止めます。
これにより、機器内部への浸水による配電基盤の故障を避けられ、また、ケースによっては高額な水道代が発生するという事態も未然に防げます。
手順④専門業者に修理を依頼する
最後に、専門業者へ修理を依頼してください。
その際、漏水箇所や、疑われる原因を業者側に伝えておくと、先方も修理部品の用意をはじめとする修理対応の準備ができます。
また、給湯器の製造年月やメーカー名、型番などの情報がわかれば、これらも先方へ伝えておくと親切です。
給湯器の情報は、一般的に本体の前面に記載されています。
業者によっては24時間受付・即日対応のところもあるので、水漏れのように急を要する不具合の場合は、なるべく早く対応してくれる業者に依頼しておきたいところです。
なお、業者へ依頼する際は、修理見積もりが無料かどうかや、交換対応になった際の費用感も質問しておくことをおすすめします。
給湯器の水漏れは自分で修理できる?
給湯器の水漏れの修理は、ご自身では対応できません。
給湯器は水道だけでなく、ガス管にも接続されている複雑な機械です。
水道の漏水なら、ご自身でパッキンを交換して修理できるケースもありますが、給湯器はそうはいきません。
素人対応によって、漏電や基盤のショート、一酸化炭素中毒の発生など、逆に被害を拡大させてしまう要因にもなります。
また、修理の内容によっては専門資格が必要なので、無資格で行うと法律に抵触してしまうリスクもあります。
給湯器に水漏れ・不具合が認められた際は、可能な範囲で原因の確認と応急処置を行い、あとは専門業者に任せるのが賢明です。
給湯器の水漏れを放置すると起こりうるトラブル
「給湯器が故障したけど、忙しくて業者への発注を先延ばしにしてしまっている」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
水漏れを放置していると、お湯が使えないというような問題だけではなく、より大きなトラブルへと発展しかねません。
続いては、給湯器の水漏れを放置することによって引き起こされる3つのトラブルを解説します。
トラブル①一酸化炭素中毒
給湯器の水漏れの放置により発生するもっとも恐ろしい弊害が、一酸化炭素中毒です。
一酸化炭素は、吸引すれば死に至ることもある人体に有害な気体であり、燃料の不完全燃焼によって発生します。
給湯器内部で漏水が発生すると、漏れた水により通気が遮断され、内部のバーナーで不完全燃焼が起こり、一酸化炭素が生成されることがあります。
一酸化炭素が、窓や通気口から居室内に侵入すると、一酸化炭素中毒のリスクが上昇し、非常に危険です。
トラブル②電気系統の漏電やショート
水漏れを放置していると、給湯器内部の電気系統に水が侵入し、漏電やショートを誘発します。
漏電やショートは本体の故障や感電、火災といった、より大きなトラブルの引き金を引いてしまうので、漏水が発生したら迅速な対応が求められます。
給湯器からの水漏れが発生したときは、ただちに使用を中止することはもちろん、リモコンパネルで電源を切り、コンセントを抜くという対処も忘れないでください。
トラブル③床下・階下への浸水
集合住宅にお住まいの場合は、水漏れを放置すると、階下への浸水のリスクもあります。
特に室内設置型の給湯器ではこのリスクが高く、床下の腐食やカビの原因となるだけでなく、階下への浸水も懸念されます。
こうなると、第三者へ被害が広がり、住人同士のトラブルにも発展しかねません。
給湯器からの水漏れで水道代が上がった場合の対処法
給湯器の故障による水漏れで跳ね上がった水道代は、減免してもらえるかもしれません。
自治体にもよりますが、下記いずれかの条件に当てはまっている場合は、申請により水道代の減免あるいは返金対応を受けられるときがあります。
水道代の減免を受けられる条件
- 屋外での漏水である
- 使用者に過失がない
- 災害を原因としている
- 目視できない箇所からの漏水である
ポイントとしては、漏水が不可抗力によって発生したと見なされるかどうかです。
誤った方法で機器を使用している場合は、当然ながら減免・返金の対象から外れます。
また、漏水に気づいていながら対応を怠ったり、常時の水道使用量と大きな差が認められなかったりした場合も、減免・返金の対象外となります。
なお、最後に、漏水による水道代の減免・返金の手続きの方法を記すので、ご自身が対象となるかを確認してみてください。
水道代の減免申請の方法
水道代の減免申請は、下記の手順に従って行いましょう。
水道代の減免申請の方法・手順
- 水漏れの状況確認を行う
- 業者に修理してもらう
- 修理完了後、請求書・領収書の控えをとっておく
- 「漏水減額請求書」の必要事項を記入のうえ、請求書・領収書を添付する
- 地域のサービスセンターへ提出する
- 結果を待つ
漏水減額請求書は、水道局のWebサイトからダウンロードできます。
また、自治体によっては、オンラインでの申請も可能なので、可否を各自治体のWebサイトにてご確認ください。
給湯器の水漏れの原因を確認したうえで業者へ修理依頼を!
いかがでしたでしょうか。
今回は給湯器の水漏れでお困りの方へ向けて、原因の見定め方や、とるべき対応を紹介しました。
給湯器の水漏れは、経年劣化だけではなく、凍結や施工不良によっても起こりえます。
漏水が発生した場合は、漏水箇所を目視しながら、可能な範囲で原因の特定を試みることが正しい対処法です。
そのうえで、本体の電源を落とし、給水元栓を閉め、業者に修理を依頼しましょう。
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