エコジョーズのガス代の相場は?メリット・デメリットも紹介
給湯器の設置にあたり、知名度が高いエコジョーズへの交換をお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
エコジョーズという名称は聞いたことがあっても、機器のスペックや、ガス代の相場などは気になるところです。
そこで本記事では、エコジョーズの概要を紹介するとともに、ガス代の相場や、導入するメリット・デメリットなどを紹介します。
エコジョーズの導入にあたり情報収集されている方は、ぜひ最後までご覧ください。
「エコジョーズ」とはどのような給湯器なのか?
エコジョーズは、排気熱をエネルギーの一部としてリサイクルして、少ないガスでお湯を沸かせる給湯器の一種です。
「潜熱回収型高効率ガス給湯器」ともよばれます。
さまざまなメーカーから販売されていますが、いずれも高い省エネ性能を特徴としており、家計にも環境にも優しい給湯器として高い人気を誇ります。
エコジョーズとエコキュートは同じ機器なのか?
エコジョーズと名称が似ている給湯器に「エコキュート」という機器があります。
どちらも省エネかつ、名称に「エコ」が入っているので、同一視されることもありますが、機器の特徴は大きく異なるので、違いを覚えておきましょう。
まず、エコジョーズは、お湯を沸かすためにガスが使われます。
排気熱を有効活用してお湯を沸かす仕組みであり、エコキュートと比較すると、エコジョーズのほうが機器の導入費を抑えられる点が特徴です。
一方で、エコキュートは、電気を使ってお湯を沸かします。
空気中の熱エネルギーを取り込み、電気温水器よりも少ない電気エネルギーでお湯を沸かせます。
エコジョーズよりも機器の導入コストは高い傾向にありますが、ランニングコストの面では、エコキュートのほうが安いです。
エコジョーズと従来のガス給湯器との違いとは?
エコジョーズと従来型のガス給湯器の最大の違いは、お湯を沸かす仕組みです。
従来型のガス給湯器は、機器内部でガスを燃焼させ、その熱でお湯を沸かします。
このときに生じる排気は200~230℃と高温ですが、リサイクルされずに、そのまま空気中に放出されます。
一方でエコジョーズは、従来のガス給湯器の機能にくわえ、活用されなかった排気熱も回収して、お湯をつくることが可能です。
排気熱によって一定の温度まで温められた水を、従来型のガス給湯器と同じ仕組みでお湯に変えるので、より少ない量のガスでお湯を沸かせます。
従来型のガス給湯器よりも効率よくお湯を沸かせるだけでなく、家計にも地球環境にも優しいです。
以上が、従来のガス給湯器とエコジョーズの違いです。
なお、熱効率に注目すると、従来型ガス給湯器の熱効率は80%ほど、エコジョーズの熱効率は95%ほどです。
このデータからも、エコジョーズのほうがパフォーマンスに優れることが、おわかりいただけるでしょう。
エコジョーズの本体価格とガス代の相場
エコジョーズの仕組みや、省エネ性能の高さなどは把握できたものの、既存の機器と交換すると、どのくらいコストが抑えられるのは気になる部分ですよね。
ここからは、エコジョーズの設置や維持にかかる費用を、イニシャルコスト(初期費用)とランニングコスト(維持費用)に分けて紹介します。
イニシャルコスト
エコジョーズは、従来のガス給湯器と比較すると本体価格がやや高めに設定されています。
機器のタイプやメーカーによって金額は異なりますが、本体価格の目安は10万~30万円程度です。
別途で、5万~10万円程度の設置工事費用が発生するので、最低でも25万~30万円程度の費用がかかります。
なお、給湯器の設置業者が遠方にある場合には出張費が発生したり、地盤工事や配管工事が大がかりなものになったりすると、別途で工事費用がかかります。
「費用が高くついてしまい、予算をオーバーしてしまった」といった事態を避けるためにも、業者に現場を確認してもらったうえで、正確な見積もりをだしてもらいましょう。
ランニングコスト
エコジョーズのランニングコストとは「ガス代」「メンテナンス費用(修理費用)」を意味します。
それぞれの内容ならびに金額の目安は以下のとおりです。
ガス代
従来のガス給湯器と比較すると、エコジョーズはガス代を10~20%程度削減できるといわれています。
ただし、お住まいのエリアやガスの種類、使用頻度などによって金額は変動するので、この限りではありません。
エコジョーズならびに従来のガス給湯器の使用時における、年間のガス代の目安を下記するので、確認してみましょう。
【4人暮らしの家庭】エコジョーズと従来のガス給湯器の使用における年間のガス代の目安
エリア | ガスの種類 | エコジョーズのガス代の目安 | 従来のガス給湯器のガス代の目安 |
関東圏 | 都市ガス | 40,000~45,000円程度 | 50,000~55,000円程度 |
LPガス | 65,000~73,000円程度 | 78,000~82,000円程度 | |
関西圏 | 都市ガス | 41,000~46,000円程度 | 48,000~53,000円程度 |
LPガス | 66,000~74,000円程度 | 78,000~85,000円程度 |
このように、従来のガス給湯器からエコジョーズに切り替えると、年間で最大10,000円ほど節約できます。
さらにコストを削減したいのであれば、ガスの種類を切り替えたり、エコキュートのなかでも特に省エネ効果が高い機器に買い替えたりする方法も有効です。
メンテナンス費用
機器のタイプや、業者の料金設定などによって多少前後しますが、エコジョーズのメンテナンス費用の目安は、7,000~20,000円程度です。
メンテナンスでは、機器に異常が生じていないかを点検したうえで、部品の交換や、機器のクリーニングなどが行われます。
エコジョーズはあくまでも消耗品であり、経年にともない機器内部の部品は次第に劣化するので、永久的に使うことはできません。
機器の耐用年数の目安は10年ほどであり、この年数を超えて使い続けると、性能が落ちるだけでなく、不完全燃焼や火災事故といった、重大な事故を引き起こす可能性もあります。
深刻なトラブルを起こさないように、3~5年に一度は、業者にメンテナンスを依頼してください。
エコジョーズを設置することで得られるメリット
ここからは、エコジョーズに切り替えることで得られるメリットを紹介します。
以下で挙げる点に魅力を感じるのであれば、ぜひ導入を検討してみてください。
メリット①ガス代を節約できる
エコジョーズを利用する最大のメリットは、ガス代を節約できることです。
上記で紹介したように、エコジョーズは少ないガスでお湯を効率よく沸かせるので、月々のガス代を削減できます。
それだけでなく、機器のタイプによっては、沸かしたお湯を暖房機の熱に活用できるので、電気代の削減にも効果が期待できるでしょう。
給湯器メーカーのリンナイによると、従来型のガス給湯器をエコジョーズに変えると、年間18,100円の節約につながると公表されています。
近年では、ガス代をはじめとした光熱費が高騰している背景もあるので、少しでもコストを削減したいのであれば、エコジョーズの導入を検討したいところです。
メリット②地球環境に優しい
地球環境に優しい点も、エコジョーズを利用するメリットとして挙げられます。
地球温暖化への対策が国際問題となっており、二酸化炭素の排出量を抑えられる給湯器の使用が推奨されています。
エコジョーズは高い省エネ効果が期待できる機器なので、二酸化炭素の排出量の削減が可能です。
地球環境を保全するためにも、給湯器を交換するタイミングでエコジョーズを候補に入れてみてはいかがでしょうか。
エコジョーズを設置するデメリット
エコジョーズを設置するメリットは大きいものの、一方で注意しておきたいデメリットもいくつか存在します。
メリットとあわせて確認してみてください。
デメリット①初期費用が高くつく
エコジョーズはランニングコストに優れますが、従来のガス給湯器と比較すると、初期費用が高くつきます。
機器のタイプによって金額は異なりますが、従来のガス給湯器の本体価格の目安が5万~20万円程度であるのに対し、エコジョーズの本体価格は10万~30万円程度です。
決して安くない金額なので、一時的に家計を圧迫してしまう可能性があることは覚えておきましょう。
デメリット②ドレン排水の設置工事が必要
従来のガス給湯器からエコジョーズに切り替える場合には、ドレン排水(※1)の処理工事をはじめとした追加工事が必要です。
工事費用の目安は5,000~10,000円程度ですが、特殊な排水工事が必要である場合には、数万円単位のコストが発生します。
長期にわたって工事が実施される場合には、お風呂が使えなくなる事態に発展することもあります。
このような事態を避けられるように、業者との打ち合わせでは、コストだけでなく工期も確認してください。
※1:排熱温度を下げる過程で発生した水蒸気が結露したもの
エコジョーズはガス代が安いだけでなく地球環境にも優しい給湯器である
いかがでしたでしょうか。
少ないガスでお湯を沸かせるエコジョーズは、省エネ性能が高く、家計に優しい給湯器として高い人気を誇ります。
従来のガス給湯器と比較すると、エコジョーズはガス代を10~20%程度削減できるといわれており、お湯の使用量が多いご家庭であれば、月々のガス代を大幅に削減できます。
ただし、設置にあたり、初期費用がやや高くつくことや、ドレン排水の処理などの追加工事が必要であるということは、覚えておきましょう。
ライフアドバンスジャパンでは、エコジョーズをはじめとした、さまざまなガス給湯器の交換や修理工事に対応しております。
ご家庭に合った最適な機器を導入したいとお考えの方は、ぜひご相談ください。
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