給湯器のリモコンが故障した際の確認項目と解決方法
給湯器のリモコンは、お風呂のお湯を自動で張り、温度も簡単に調整できるので、非常に便利です。
そんな日常生活に欠かせないリモコンが故障したら、どのように対応すればよいのかがわからない方もいらっしゃるかもしれません。
そこで本記事では、給湯器のリモコンが突然動作しなくなったときに確認したいことや、解決方法を解説します。
リモコンが使えなくなり困っている方や、故障した際の対処法を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
給湯器のリモコンの故障が疑われる症状
給湯器のリモコンが突然動かなくなったら「リモコンが壊れたのかな?」と、不安ですよね。
ここでは、リモコンが使用できないときに、故障が疑われる症状を解説します。
症状①リモコンの画面が表示されない
リモコンを操作しても画面が表示されない原因として、省エネモードになっていたり、電源が入っていなかったりすることが挙げられます。
省エネモードとは、最近のリモコンについている機能で、操作しない状態のまま一定の時間が経過すると、自動的に画面が消える機能のことです。
省エネモードに設定されている場合は、省エネモードを解除したあと、ボタンを押してから文字が表示されるまでに時間がかかることがあるので、時間をあけて様子をみましょう。
また、停電やブレーカーが落ちていることなどが原因で、給湯器の電源が切れていることもあります。
これらを確認してもリモコンの画面が表示されない場合は、画面やリモコンの配線が故障しているかもしれません。
症状②コントロールできない
画面がついているにもかかわらず、リモコンのボタンを押しても操作できないときは、故障している可能性があります。
たとえば、温度調整の際に使うボタンを操作しても設定温度が変わらないと、リモコン内部の基盤が壊れているかもしれません。
リモコン内部の基盤の故障は、経年劣化や強い力でリモコンのボタンを押し続けたことが原因として考えられます。
また、浴室とキッチンの2か所にリモコンが設置されている場合、浴室のリモコンについている優先ボタンを押すと、浴室で設定した温度が優先されます。
これは、浴室でシャワーを使用する際に、キッチンのリモコンでお湯の温度を変えて、シャワーのお湯が熱湯になることを防ぐための機能です。
そのため、浴室のリモコンの優先機能が作動していると、優先ボタンがついていないキッチンのリモコンではお湯の温度を設定できません。
キッチンのリモコンでお湯の温度を操作する際は、浴室のリモコンの優先機能を切りましょう。
症状③エラーコードが表示される
給湯器のリモコンには、エラーが発生した際の原因や対処法がわかるエラーコードが表示されます。
エラーコードとは、エラー内容やエラーが起きている場所を示す数字の組み合わせのことです。
国内の主要メーカーのあいだで統一されていることがほとんどですが、メーカーによって異なることもあります。
一時的なエラーであれば、電源のリセットによって解決できることが多いですが、改善しない場合は給湯器が故障している可能性が高いです。
エラーコードでリモコンの故障が確認できたときは、メーカーや専門業者への修理や交換の依頼が必要です。
給湯器のリモコンが故障した際の確認項目
給湯器のリモコンに不具合が生じたら、リモコンの故障ではなく、一時的なエラーや機器本体の故障も考えられます。
ここでは、リモコンの故障を判断するためのポイントを解説します。
ポイント①液晶パネルの画面表示の確認
リモコンの画面表示が点滅していたり、文字が欠けていたりする場合は液晶パネルの故障が考えられます。
また、画面がまったく映らないときも、故障の可能性が高いです。
液晶パネルは故障していても、リモコンのボタンは操作できることがありますが、設定温度は確認できないので高温になっていてもわからず、やけどなどのおそれがあり危険です。
ポイント②表示されているエラーコードの確認
給湯器のリモコンの画面にエラーコードが表示されても、故障ではないことがあります。
まずは、リモコンの取扱説明書を確認して、エラーの原因やエラーが起きている場所を見極めましょう。
エラーコードによっては自身で対処できることがあり、電源を入れ直すと、復旧することがあります。
また、電源をリセットすることで、時計の表示部分にエラーが表示されるケースがありますが、再度時間を設定すればエラー表示はなくなるので問題ありません。
ポイント③リモコンのボタンの確認
リモコンのボタンを押しても反応しないときは、ロック機能が作動していることがあります。
ロック機能とは、お年寄りや小さなお子様が誤った操作を行わないように、リモコンのボタンが操作できなくなる機能のことです。
浴室のリモコンについている機能で、作動している場合はリモコンの画面に鍵マークが表示されます。
ロック機能を解除してもボタンが反応しないときは、接触不良やリモコン内部の不具合が原因でリモコンが故障しているため、修理や交換が必要です。
ポイント④キッチンや浴室のリモコンの確認
給湯器のリモコンは、ほとんどの家庭でキッチンと浴室に設置されています。
どちらか片方のリモコンが使用できない状況であれば、そのリモコンの故障や配線の不具合が考えられます。
家の中のすべてのリモコンが作動しない場合は、給湯器本体に原因がある可能性が高いです。
なお、家庭内に設置されている両方のリモコンが、同時に故障することは滅多にありません。
ポイント⑤お湯が出るかの確認
お湯が出ない場合は、給湯器の故障や電源が切れていることがほとんどです。
お湯が出ているのに燃焼ランプが点火しない、画面が表示されないなどの症状があるときは、機器本体かリモコンが故障している可能性が高いです。
また、お湯が出ない場所が1か所であれば、蛇口が故障していることがあります。
リモコンの画面表示や操作に問題がみられない場合は、リモコンや給湯器本体の故障は考えにくいので、蛇口の修理を行っている専門業者に相談してみてください。
給湯器のリモコンが故障した際の解決方法
給湯器のリモコンが壊れたとき、自身で解決できるケースと、メーカーや専門業者への修理の依頼が必要になるケースがあります。
ここでは、リモコンが故障した際に何をすればよいのかを解説します。
方法①リモコンの電源を入れ直す
リモコンの画面にエラーコードが出ていたり、画面の表示に不具合がみられたりする場合は、電源を入れ直してみてください。
一時的なエラーであれば、電源のリセットで改善されることがあります。
リモコンをリセットしても改善されない場合は、点検や修理の依頼が必要です。
方法②給湯器本体の電源プラグを抜き差しする
リモコンの画面が表示されないことや、文字が欠けているなどのトラブルは、電源プラグが抜けている、あるいは電源プラグが接触不良を起こしているケースが考えられます。
電源プラグの抜けや接触不良であれば、電源プラグの抜き差しによって、リモコンの画面が正常に戻ることがあります。
給湯器は屋外に設置されているので、自然災害の影響を受けやすく、落雷や台風によって電源プラグが抜けたり、接触不良を起こしたりします。
電源プラグの抜き差しを行い、しっかり差し込んであるのにもかかわらず症状が改善されない場合は、自身で解決するのは困難です。
方法③メーカーや専門業者に連絡する
ここまで解説した方法を試しても、リモコンに関するトラブルが改善されないときは、メーカーや専門業者に相談しましょう。
給湯器の設置から期間がそれほど経っていない場合は、初期不良や施行不良の可能性も考えられるため、設置を依頼した業者に連絡してみてください。
また、購入したメーカーの保証期間以内であれば、無償で点検やリモコンの交換に対応してもらえます。
メーカーや専門業者への連絡時に、給湯器の型番や不具合の症状を伝えておくと、よりスムーズに修理を進められます。
給湯器を修理する場合
給湯器本体やリモコンに起こった不具合が、自身で対応できない場合は、機器本体や故障した部品の交換が必要です。
ここでは、給湯器やリモコンの交換が必要になった際の対応方法を紹介します。
液晶パネルの交換
画面に何も表示されなかったり、文字が欠けていたりなど、液晶パネルに不具合があれば、液晶パネル単体を交換すれば解決することがあります。
画面が故障した際に不便なのは、給湯器の設定温度がわからない点です。
高い温度に設定されていても気がつきにくく、やけどなどのトラブルが発生してしまいます。
液晶パネルのみの故障ではボタンが使用できるので、そのまま使用し続けることも可能ですが、思わぬトラブルの発生を防ぐためにも、なるべく交換を依頼してください。
また、液晶パネルの交換時は、メーカーや機種によって在庫状態が変わるので、早めにメーカーに問い合わせましょう。
リモコンの交換
リモコン内部の故障の際は、リモコン本体の交換が必要です。
給湯器のリモコンは、給湯器のタイプごとに対応するリモコンが異なります。
そのため、同じリモコンか、使用している機器に対応したタイプへ交換する必要があります。
対応するリモコンの在庫がない場合は、給湯器本体の交換が必要となるため、早急にメーカーに問い合わせましょう。
購入して1年未満であれば、無料で交換してくれることがほとんどなので、まずは相談してみてください。
>>> 関連記事:給湯器のリモコンの費用相場は?役割や機能も解説
給湯器本体の交換
給湯器本体の故障や、リモコンの故障で対応しているタイプが見つからない場合は、機器本体を交換します。
また、給湯器とリモコンをつなぐ配線が破損や腐食していたり、経年劣化していたりするときも、機器本体の交換が必要です。
家庭用機器の寿命は10年程度のため、故障した給湯器が設置から10年以上経過していると、経年劣化によって故障しているかもしれません。
経年劣化による故障部位だけを交換しても、ほかの部分に不具合がみられる場合もあります。
新しい給湯器の購入には高額な費用がかかりますが、最新型の機器に買い替えることで、光熱費の削減や、突然の故障リスクを減らせるというメリットがあります。
給湯器本体を交換するときは、メーカーや専門業者に相談し、交換を依頼しましょう。
>>> 関連記事:給湯器交換の平均寿命と故障を防ぐためのポイント
給湯器の交換にかかる費用
給湯器の交換には、本体価格のほかに工事費用がかかります。
機器本体の費用が5万~15万円で、工事費用が3万~5万円です。
機器の種類によって費用は変わりますが、相場を知っておけば交換する際のイメージがつきやすくなります。
ここでは、給湯器を交換する際のそれぞれの相場を紹介します。
給湯器の号数
給湯器は、号数によって費用が変わります。
号数とは、給湯器のお湯を出す能力の違いを表すもので、水温+25度のお湯が1分間に出るお湯の量のことです。
家庭用の給湯器には16号と20号、24号の3種類の号数があり、費用の相場は号数ごとに異なります。
号数ごとの費用の相場を以下で紹介します。
号数ごとの費用の相場
- 16号:5万5,000円~
- 20号:6万円~
- 24号:7万円~
号数が大きくなるほど、給湯器から同時に出せるお湯の量が増えます。
たとえば、単身世帯には16号、同時にお湯を使用する機会が多い複数世帯には24号の設置がおすすめです。
号数を小さくすることで費用を抑えられますが、使えるお湯の量が制限されるため、ライフスタイルに合わせた機器の選択が重要です。
>>> 関連記事:給湯器の号数とは?号数を選ぶ際のポイントや注意点を解説
給湯器のタイプ
給湯器には種類があり、主にオートタイプとフルオートタイプに分けられます。
フルオートタイプに比べて、オートタイプは自動の機能が少ないため、2万円程度安くなります。
2つのタイプは、お風呂に関する機能が自動か手動かの違いがあります。
タイプごとの機能の違いと説明を、以下で紹介します。
オートタイプとフルオートタイプの機能の比較表(自動の場合:〇、自動ではない場合:×)
機能 | 特徴 | オート
タイプ |
フルオート
タイプ |
湯張り | 設定した温度と水位を自動で湯張りする | 〇 | 〇 |
おいだき | 浴槽内のお湯の温度が下がったときに沸かし直す | 〇 | 〇 |
保温 | 設定した温度を保つためにお湯を沸かし直す | 〇 | 〇 |
足し湯 | 設定した量よりお湯が減ったらお湯を足す | × | 〇 |
おいだき
配管自動洗浄 |
お湯を抜いた際にきれいなお湯で配管を洗い流す | × | 〇 |
沸き上げ | 浴槽に人が入ったことを検知して
お湯の温度が下がったら温度を上げる |
× | 〇 |
温度が低い冬場に冷えた体で浴槽に入ると、お湯の温度が下がります。
フルオートタイプは、浴槽に人が入ったことを検知して、温度が下がったお湯を自動で沸き上げます。
そのため、世帯人数が多い家庭で、2回目以降に浴槽に入る方も温かいお湯に入ることができます。
ついている機能によって費用が違うため、必要な機能を見極め、予算に合わせて給湯器のタイプを選択しましょう。
>>> 関連記事:給湯器交換にかかる費用の相場は?業者の選び方も紹介
給湯器のリモコンが故障した際は原因を見極めて対処しよう
いかがでしたでしょうか。
給湯器のリモコンが故障した際、自身で解決できることもありますが、メーカーや専門業者による修理や交換が必要なこともあります。
機器の使用年数や故障の症状によって、修理か交換かを判断して、迷った場合はメーカーや専門業者に相談しましょう。
給湯器の交換には高額な費用がかかってしまいますが、交換することによるメリットもあるので、使用年数が長期間であれば、新しい機器の購入を検討してみてください。
ライフアドバンスジャパンでは、給湯器などの住宅設備機器に関する修理や交換を行っています。
給湯器のトラブルにお悩みで、修理や新しい機器への交換を検討している方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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